

・うまく練習が進まない
・少ない時間で効率のいい練習方法が知りたい
・曲を仕上げるのに時間がかかりすぎる
・一曲の完成度を高めたい
この記事では、上記のお悩みが解決する方法をお届けします。
筆者である私は、現在に至るまで18年間、音楽教室の講師として0歳から70歳代ののべ1,000人以上の生徒さんのレッスンをしてきました。(現在も約30人の生徒を指導中)
ピアノをはじめ、何かを新しく始めると悩みはつきものですよね。
悩みにつまづくと、やる気がなくなったりモチベーションがさがったり・・・と、ますます新しい挑戦から気持ちが離れてしまいやすくなります。
今回は、音楽教室講師として上達のための効率よい練習方法を3つに絞ってお伝えします。
ピアノ初心者の方は是非最後までご覧ください。
上達のための効率の良い練習方法3選
私が今まで生徒さんに提案してきた効率のいい練習方法は次の3つになります。
- 練習している曲を何度も聴く
- 小さく区切って練習する
- 少しだけでもいいので毎日継続する
この3つを守って練習できている生徒さんは、そのほとんど全員が1曲を短期間でしっかりと仕上げることができています。
しかも、その生徒さんたちに一日どのくらいの時間練習したのか尋ねると「10分くらい」と答えていました。
このように、初心者さんでも効率よく練習することで曲が短期間で仕上がり、その完成度も高くなるので「ピアノ楽しい!」「もっと弾きたい」と次への意欲につながるのです。
次に一つずつ詳しく解説していきます。
練習している曲を何度も聴く

何度も聴いて曲を知る
まずは練習している曲を知ることが大切です。
YouTubeなどの音楽再生ツールなどを利用して、今自分が取り組んでいる曲を何度も聴きましょう。
私は、学生の頃に「同じ曲でも何人かの演奏を聞きなさい」と当時のピアノの先生に言われたことがあります。
一人の大好きな演奏家の演奏を聴いてもいいのですが、3人くらいの演奏を聴いてみるのも様々な発見があってオススメです。
また、何度も聴くことで、その曲を細部まで覚えることができるのはもちろん、曲の分析(繰り返している部分やフレーズのつながりなど)もできるので、実際に弾く練習するときに楽譜を見て音の並びやリズムなどイメージしやすくなります。
実際に私自身、今でも新しい曲の練習をするときは、たとえその曲をすでに知っていたとしても、YouTubeやCDなどで何度も聴いてメロディを覚え曲を分析しています。
そうすることで、ピアノに向かって練習したときに音やリズムに関する悩みは減るし、何より楽譜を読み込むストレスから解放されるのです。
YouTubeなどで曲を聴くことも、自分自身の練習へとつながります。
曲を聴くだけならいつでもできる
曲を聴くことは時間を問わずできることも利点の1つです。
「片づけをしながら」「通勤・通学中に」「お風呂にはいりながら」といろいろなシーンで聴くことができます。
教室の生徒さんには、私が演奏した動画を「明日の準備が終わったら」「学校の宿題が終わったら」などと日常の何かに紐づけて見るように伝えています。
教室に通う生徒さんの練習曲の場合、1曲がそんなに長い曲ではないので1回聞くだけなら3分あればじゅうぶんです。
私自身は、現在、家事をしながら練習している曲を聴いていることが多いです。
また、本番間近になると、練習以外の時間はイヤホンをして一日中聴いていることもありました。
そのくらい、聴くことはいつでもどこでもできる練習の1つなので、ぜひ取り入れてみてください。
小さく区切って練習

小節やフレーズごとに区切る
文章に句読点があるように、音楽にもメロディのまとまりがあります。
それがフレーズです。
1つの曲の中には、長短さまざまなフレーズがあります。
そのフレーズごとに区切って練習したり、単純に小節線で区切って練習することが上達への近道です。
しかも、区切った部分を片手ずつ・ゆっくりと練習することから始めるのです。
教室の生徒さんで、なかなか弾けない部分がある場合は、弾けない部分を短く区切って
- 右手部分のフレーズのリズム打ち
- 右手部分のリズム打ちをしながら階名唱
- 左手部分をリズム打ちしながら右手部分の階名唱
- 左手部分を弾きながら右手部分の階名唱
- ゆっくりの両手奏→弾けたら次第にテンポを上げていく
このように細かく分けて一つずつ苦手を解決していきます。
時間はかかりますが、この方法が確実に前進できるので、結局は上達への近道となります。
「急がば回れ」ですね。
一日の練習も小さく区切って取り組む
また、日々の練習も小さく区切って目標設定することもオススメです。
1日目:2小節目まで
2日目:3・4小節の練習をして初めから通して弾いてみる
3日目:5・6小節目の練習後、初めから通して弾く
というように、2小節ごとに区切って毎日積み重ねていく練習方法もあります。
ただ、この練習方法は、初めから通しての練習回数が多くなりがちなので、先に進むほど手薄な演奏になりがちなので注意が必要です。
そこでよく使う方法が、最後の小節から練習する方法です。
曲の初めから練習したくなるのですが、あえて曲の最後から取り組みます。
そうすることで、手薄になりがちな曲の中盤から最後にかけてしっかりと弾けるようになっていきます。
1曲が最後まで両手奏できるようになったら、最後の小節(またはフレーズ)からの練習が効果的です。暗譜(楽譜を丸暗記すること)もできてしまいますよ!
いずれにせよ、細かく区切った部分練習は効果絶大です。
私も高校生の頃のピアノ先生に「だいたい弾けるようになったら通し練習は1回でいい。あとは部分練習を多くする」と言われていました。
そのくらい、細かく区切った部分練習は重要な取り組みなのです。
少しでも毎日継続する

まずは簡単にクリアできる目標を設定する
「毎日ピアノの練習を1時間する!」などと目標を掲げることはいいのですが、今までピアノの練習が習慣になってない人が「今日から毎日1時間練習」という目標を設定したところで現実問題難しいのではないでしょうか。
正直なところ、私でも「毎日○時間練習する!」なんて目標は守れません。
上達=練習時間 ではないのです。
もちろん、上達するためには毎日の練習が必要不可欠です。
ですが、重要なのは練習内容。
「完成させるために」「曲を進めるために」どのような練習をすればいいのか考えましょう。
それを毎日続けられるように設定するのです。
少しの時間・少しの練習内容
私が考える一番効率のいい練習方法は、部分練習と曲鑑賞です。
部分練習で上記の「1日2小節ずつ」などと細かく区切った練習だと10分あれば練習が終わります。
そこにプラスして、練習中の曲をYouTubeなどで家事などをしながら聴く。
これだけで、グッと効率よく練習が進みます。
ピアノの練習は毎日少しでも続けることに意味があります。
もちろん練習ができない日もあって当然ですが、できるだけ後戻りしないようにコツコツ前に進めるように手堅く部分練習に注力していくことが上達への近道です。
一方で、練習時間がたくさん取れるような日は、初めから通して弾く練習を多めに取り入れてピアノ演奏を楽しんでくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
ピアノ初心者が上達するために効率よく練習するポイントを3つに絞ってご紹介しました。
1.取り組んでいる曲を何度も聴く
2.細かく区切って部分練習
3.少しでも毎日練習する
この3つを日常生活の中で習慣化できると今よりもっとピアノが楽しくなると思います。
習慣化するためには、決して無理な目標設定はしないことが大切です。
ピアノが楽しいものとなるように、毎日少しずつ練習に励んでみてください!
応援しています。