
うちの子、ピアノの練習中に足をブラブラさせて弾いているんですが、お行儀悪いですよね・・・?



そんな時は補助台を使ってくださいね!
足をしっかり固定して練習することで美しい演奏にもつながりますし、集中力も長く続きますよ!
「子どもだからピアノの椅子に座った時に床に足がつかなくても仕方ない」と思っていませんか?
私は、子どもだからこそ、足の裏をしっかり床につけて椅子に座った時に上半身がぐらつかないようにして練習してほしいと考えています!
そこでオススメなのが「補助台(足台)」です。
ピアノ教室などではレッスンの際に使用していることが多いと思います。
今回の記事では、この補助台について使用した方がいい理由を解説します。記事の最後の方には、自分でも簡単に作ることができる補助台の作り方をお伝えします。
- 補助台を使う理由
- 補助台の種類
- 補助台の簡単な作り方
補助台を使う理由


ピアノを弾くときの正しい姿勢はご存知ですか?
以前【初心者必見】練習時から意識してほしい正しい姿勢と注意点 でもお伝えしましたが、
- 椅子に座った時の上半身が一本の糸で上に引っ張られたようなまっすぐな背筋
- 鍵盤に指先が軽く触れた時に肘が鍵盤より高くなるような椅子の高さ
- 椅子に座った時の肘の位置が体より前になるような椅子の位置
上記3つを意識することで、ピアノを弾くときの正しい姿勢は保つことができます。
この2番目の肘が鍵盤より高くなるように椅子の高さを調整した場合、体のちいさな子どもだと椅子を一番高く調整して座ることが多くなります。
この時に、足が床につかずにブラブラしてしまうのです。
足がブラブラしてたらダメなの?
ダメです!(即答!笑)
その理由は、お行儀が悪いというより、良い音・良い響きでの演奏ができないから。
足が宙に浮いている状態だと、上半身がとても不安定になります。
ピアノを弾くときは指先を使いますが、その指先は腕~肩~背中~腰~足~足の裏と全てつながっていますよね。
この足の裏が床としっかりくっついていなければ、本当にただの指先だけで弾いているスカスカな演奏になるのです。
とくに鋭い音や力強い音を出すときに、その違いがはっきりわかります。
また、大きな跳躍のある演奏の時も足の裏をつけて下半身をしっかり固定することでミスタッチを防ぐことができるのです。
このような理由から、椅子に座った時に足が床につかない場合は補助台を使うのです。
余談ですが・・・
離乳食を始めたばかりの赤ちゃんにも足のつく椅子に座らせた方がいいと言われています。
理由は、食事に集中できるように。
足が宙に浮いている状態だと、姿勢を保てなくなり集中力が途切れやすくなります。
ピアノを始めたばかりのちいさな子どもたちも、同様に、足の裏を床にしっかりつけることで上半身が安定し集中して練習に励むことができるのです。
補助台を使うのはいつまで?
足がブラブラと宙に浮かないように使う補助台ですが、いつまで使うものなのでしょうか?
私の目安としては身長が140㎝を超えるころまでとし、個人差はありますが、だいたい小学4年生頃までは補助台を使うように促しています。
私が今まで見てきた生徒さんたちは、身長140㎝くらいになると椅子の手前の方に座った状態でギリギリ補助台なしで足が床についていました。
ただ、これも個人差があり、身長が140㎝超えていてギリギリ補助台なしで床に足がつくけど、なんだか落ち着かないと訴える生徒さんには足台を使用するようにしています。
この年齢になると、正しい姿勢も理解し、そのうえで自分の座った時の感覚を自分の言葉で伝えてくれるので、本人の判断に任せていることが多いです。
補助台の種類
補助台には大きく2つの種類があります。
- 補助台
- ペダル付き補助台
そして、それぞれ高低調整のできるものとそうでないものがあります。
高低調節付き補助台
スタンダードな高低調節のできる補助台から、スタイリッシュなものも!
高低調節も無段階のねじ式タイプと8段階ラック式タイプなどがあります。
無段階のねじ式タイプは、その子にピッタリの高さに調整することができる一方で、高さ調整の時にねじをくるくる回し続けないといけないので時間がかかる印象です。
8段階のラック式タイプは高さ調整がスムーズなのが特徴的ですが、微妙な高さに調整ができないのが悩みどころ。
どちらも一長一短という感じです。
ペダル付き補助台
ペダル付き補助台も、ペダルの数が2本のものと3本のものがあります。
※アシストスツール(補助台)に後付けするタイプのペダルもあります。
このように、補助台と言っても値段も品質も様々な種類がありますので好みに合った補助台を見つけてくださいね!
ちなみに、私が主宰する教室では、高低調節のできる補助台とペダル付き補助台の2種類を生徒さんによって使い分けています。
補助台にも足が届かない場合
3~4歳くらいの子どもの場合、補助台を1番高くセットしても足が届かない、なんてことも。
そういう小さな生徒さんには、私の教室では、補助台の上にさらに補助台を置いて対応しています。
補助台の上の補助台。私は自作しました!


足台の簡単な作り方
私が自作した補助台(足台)は、材料を全てダイソーで購入しました。
手作り補助台
- 発泡ブロック2つ
- 工作用板
- リフォームシート(黒・合皮)
- ボンド
この5つを購入。工作用の板が300円だったような気がしますが合計でも1000円未満で作ることができます。
また、この手作り補助台でも足が届かない生徒さん用に、もう1種類作りました。
材料は同じですが、発泡ブロックを2つ重ねてさらに高さを加えた補助台です。
この手作り補助台は、発泡ブロックを使っていることもあり、持ち運びも軽くて重宝しています。
ただ、注意点としては、手作り補助台は軽いので、生徒たちが使っている時にすぐにずれ落ちてしまいます。
なので、強力マジックテープ(これもダイソーにあります)をサイドに貼り、ずれ落ちないように対策しています。
補助台以外の代用品
ピアノ専用の補助台を購入したり、作ったりするのもいいですが、他の何かで代用することも可能です。
例えば、踏み台や折り畳みのできる子ども用の足台など。
以前、牛乳パックを重ねてガムテープなどで固定して補助台として使っているご家庭もありました!
構造的に安定していれば何でも補助台の代わりとして使ってもいいと思います。
とにかく、ピアノを弾くときに足がブラブラしなければいいのです。
まとめ
今回の記事では、体のちいさな子どもがピアノを弾くときに補助台が必要な理由をお伝えしました。
- 良い音・良い響きを出すために
- 集中して演奏するため
- ミスタッチを減らすため
私が教室の生徒さんに説明するときは上記3つを伝えています。
せっかくピアノを練習しているのですから、楽しく上達したいと思いませんか?
楽しむためには、できるだけミスタッチの少ない演奏でありたいと思うことでしょう。
ミスタッチを減らすためには、正しい姿勢を意識することも大切です。
子どもであってもそれは同じこと。
子どもだからこそ、ピアノを始めた初期の段階で足が宙に浮いてブラブラしながら練習するのではなく、正しい姿勢で足の裏もしっかりつけて練習してほしいと思います。
子どもたちのこれからの生活が楽しい音楽で溢れますように!